5月28日 副会長挨拶

 毎回、仕事に関連した話をしておりますが、今日は不動産を買う目的について話をします。30年前のバブルの時は、みんないっせいに投資や投機の目的で土地を買いあさりました。どんな土地でも必ず値上がりしました。それまで土地が値下がりするということがありませんでした。ところが、バブルがはじけ、土地は値下がりするものだということが分かり、投資目的で買う人はいなくなりました。それ以来、今日まで土地の値段は下がり続けています。土地を買うのは、家を建てるとか、工場を建てるなど、はっきりした目的のある人しか買いません。昨年は、消費税が上がる前に家を建てようという、駆け込み需要があり、住宅地が大変よく売れまして、私もいい思いをしたわけですが、今年に入り、その反動で、仕事が激減しております。
 しかし、好調に売れているものもあります。それは何かというと、別荘と田舎暮らしの物件です。特に、3年前の大震災以降、大変よく売れるようになりました。大震災直後は、ほんとうに飛ぶように売れました。以前は、避暑のために別荘を買いましたが、今は、安全と安心のために別荘を買うという人がふえています。震災の影響もありますが、首都直下型地震が近いうちに起こるのではないか、という不安もあると思います。田舎暮らしの物件は、移住するために買いますが、別荘も、定年後は移住したいという目的で買う人が増えてきています。今後、ますます移住目的や安全・安心を買う目的で、茅野の物件を買う人が増えるのではないかと、大いに期待しています。
 もう一つ、私が期待しているのが、相続税対策で土地を買う人が増えるのではないかと、期待しています。皆さんの中にも、相続税対策をしなければいけない人がたくさんいますので、しっかり聞いておいて下さい。私が仕事をさせていただいた中では、二人の方が、相続税対策で土地を買いあさっています。守秘義務がありますので、詳しいことは言えませんが、二人とも大変業績のいい会社の社長さんです。本人は相続税対策で買うとは決していいませんが、買う物件を見ればわかります。何を買うかというと、山林や原野です。山林や原野だと、何でもいいというわけではなくて、比較的平らで、水道管が近くを通っていて、別荘や工場を建てようとすれば、すぐに建てられるような山林・原野を買います。つまり、売りやすい、換金しやすい土地を買います。
 ではなぜ、相続税対策になるのかといいますと、たとえば、坪3万円の山林を1000㎡、300坪くらい、1000万円で買ったとします。ところが、固定資産税の評価額は1㎡当たり10円です。相続税の評価額は倍率で2・5倍くらいですので、1000万円の土地が、相続税評価額で25,000円になります。つまり、1000万円が、25,000円に化けるわけです。値上がりしなくてもいいわけで、買った値段で売れさえすればいいわけです。極端な話、1億円の山林を買えば、相続税評価額は25万円ですので、9975万円の節税になります。
 こんなにいい相続税対策は、他にはないと思います。
来年からは、相続税の基礎控除が大幅に引き下げられ、今までは相続税を払わなくてよかった人も、相続税を払わなければならなくなります。これからは、相続税対策で土地が飛ぶように売れるのではないかと、大いに期待しております。ということで、挨拶を終わります。


Last Update:2014年05月28日