1736回 会長挨拶

皆さんこんにちは 
 
 今日の私のロータリーの話は、13年前に亡くなられた、クロネコヤマトの宅急便を創ったヤマト運輸の元会長小倉昌男さんのお話です。当時、小倉会長は、銀座RCの会員であり、私と小倉会長とのお付き合いは、もう20年前になりますが、青年会議所時代に企業訪問をお願いし、宅急便開発の苦労話を聞きにいったのが始まりです。
 当時の話の内容は、ヤマト運輸はもともと関東を中心としたトラック運送をしながら、三越デパートの配送の下請けもしていましたが、そういう仕事を全部やめて、宅急便という今までどこにもなかったサービスが日本には絶対必要だと信じ、「そんな事業うまくいくはずがない」と社員全員が反対するのを押し切ってクロネコヤマトの宅急便を始めました。 1976 年サービス開始の初日の取り扱い個数は、わずか11 個だったそうですが、現在は年間20 億個以上を取り扱い、私たちの生活に欠かせない、なくてはならない仕組みになったと熱く話してくれました。
 私がロ-タリ-に入会した報告をした時は、「ロ-タリ-も一生懸命やれ」と言われ、クロネコヤマトの創業時のスロ-ガンについて話してくれました。小倉会長が宅急便事業を始めるにあたり、ロ-タリ-の精神を用いて、掲げたスローガンが、「サービスが先、利益は後」このスロ-ガンをセールス・ドライバーに言い続けました。小倉会長が言い続けた「サービスが先、利益は後」というのは、「サービス」と「利益」の関係を理解しない人からは「きれいごと」と世間から、批判されましたが、このスロ-ガンで一貫性を持ってやり続けた結果、きれいごとでクロネコヤマトは成長したわけではなく、今までどこにもなかったサービス、生活になくてはならないサービスとして世の中から認められたから、クロネコヤマトの成長に繋がったと話してくれました。
 私たちロータリアンには「サービスが先、利益は後」という言葉はすぐに理解できます。日本のロータリーの創始者米山梅吉さんも、ロータリーモットーは「サービス第一、自分自身は第二」また「最もよく奉仕する者、 最も多く報われる」とも言われており、小倉会長の「サービスが先、利益は後」という言葉は、この二つを凝縮した言葉のように私には感じられ、最後までロータリアンに誇りを持ち、ロ-タリ-が好きであった小倉会長らしい言い回しで、あったかと、思います。
 以上で会長挨拶と致します。ご清聴ありがとうございました。


Last Update:2018年04月16日