10月12日 会長挨拶

 中村先生は、東日本大震災の直後から自分に出来ることを直接に被災者のために行動されました。これに対して、自分は何をすればよいのか、何が出来るのかを考えてみました。先週、日本総研理事長の高橋進さんという方の「これからの日本経済はどうなる?」という話を聞く機会がありました。その中から、ちょっと紹介してみたいと思います。
【大震災の影響 1.当面の日本経済への影響】
 サプライチェーンの寸断による生産の低下もほぼ回復し、復興需要がGDPを押し上げる効果もあ るので、当面は回復基調。
【大震災の影響 2.日本経済への中長期的影響】
①財政破綻リスクの上昇
 大規模な財政負担と、経済活動の落ち込みにより財政破綻リスクが増大している。
②成長力の低下
 産業の空洞化の進行により、日本全体の成長力の低下につながる恐れがある。
③エネルギー危機
 原発に依存出来ない状況であり、中期的な電力制約も成長制約要因。克服するためには需要・供給 両サイドの構造改革が必要。かなりの国民コストの上昇は不可避。
日本経済再生への道:「問われているのは自らの変革力」
①日本は総「ゆでガエル」状態
 政治の混迷、産業構造転換の遅れ、グローバル化への立ち遅れ、依存体質、内向き志向の個人
②改革に向けて日本の背中を押した大震災
③フロントライナーの日本の役割
 成熟社会のモデル、問題解決型国家に
 経済の回復及び成長無くしては、大震災の復旧・復興はあり得ない。本業に精出して、わずかでも地域経済ひいては日本経済の役に立つよう地道に進むしかない。


Last Update:2011年10月12日