9月28日 会長挨拶

 2009年3月7日(土)に、休日出勤中の職員から携帯に電話がかかってきました。国税局から電話が来て、長野地方検察庁へ連絡を取って下さいという内容でした。電話をかけてみると、関信国税局査察部がこれから茅野まで行くから是非話を聞かせて欲しいということでした。用件は、その1年半くらい前にあった、「新規で関与してくれ」という相談の内容についてでした。相談を聞いてみると、親会社は塩尻ということで「何で親会社の顧問税理士がやらないのか?」と尋ねたのですがはっきりせず、「親会社ごとまかせてくれるのなら引き受けるが、そうでなければお断りします。」ということで断りました。
 事務所の午後5時頃から9時頃までかかって調書作成に協力しました。実は、この会社の社長が前月に消費税の脱税容疑で逮捕されていて、おそらく起訴の期限が迫っていたのだと思います。なんとなくおかしい、という“感”が我が身を守ってくれた事件でした。
 先日岡谷でも、相続税脱税容疑の逮捕事件がありました。この案件が私の事務所に持ち込まれていたら、「金の延べ棒」の存在を探し出せたかどうか甚だ自信がありません。預金や自社株・不動産等については、厳密にチェックし評価もするので、漏れることは殆ど無いと思っていますが、果たして金の延べ棒は…。相続人が相続財産はこれだけですと、持ち込まれたらどうだろうと考えてしまいます。
 自分の仕事は、このように経済犯罪の隣にあるような、結構リスクの高い仕事であることを再認識して、全身の感覚を磨いて、乗り切っていきたいものと思っています。


Last Update:2011年09月28日