9月5日 卓話

「湧水について」
信州大学名誉教授 沖野 外輝夫 様
 今週は市長さんはじめ、職員の方3名お迎えして沖野先生によるおいしい水の定義や、茅野市の水の優れている事に関しての卓話をいただきました。

 まずおいしい水について、純水とは味をよくする成分が含まれているもので、何の不純物も含まない水は美味しいものではない。通常何らかの鉱物が含まれていて、特に重要なものは「カルシウム」「マグネシウム」「ナトリウム」「カリウム」などのミネラル成分であり、その量によっても味は大きく変わるものである。ミネラル成分の中で多く含まれるカルシウム、マグネシウムの含有量が多ければ硬水、少なければ軟水となる。定義として硬度が100以上だと硬水、100未満だと軟水と呼んでいる。日本の場合は、ほどんどが軟水である。コーヒー等には軟水の方が美味しいとされている。
 茅野市の水(湧水)は、日本の中でも良質であり、ビーナスラインの女神湧水は年間を通じて5℃を保っている。又、北八ヶ岳の湧水は非常に良質であり、その中でも麦草ヒュッテの井戸水はデータ的にも一番美味しいとされている。理由としては、天然の浄水器(黒曜石)を通じて、何年も地下を浸透して湧き出してきている為である。縄文人はこのことを既に知っていたと思われる。この八ヶ岳から湧いてくる水があるが故に縄文文化がこの地で栄えた一因でもある。
 このように茅野市の水はどこにも負けない天然の水であるので、これからは市・民間を上げて宣伝し、もっと売り出していくべきである。

 先生、市長さん、職員の方々、ありがとうございました。


Last Update:2012年09月05日