35周年記念式典まであと3週間を切りました。当日、鎌田先生よりイスラムの国々についての講演会をして頂きますが、それに先がけて少しイスラムについての知識を再確認しておきたいと思います。
イスラム社会が現在大きく混乱している大きな原因として、宗教と民族問題がベースとなっているといわれております。イスラム教の宗派について、スンニ派とシーア派があるそうですが、皆さんはどちらの宗派が多いかご存知でしょうか。答えはスンニ派約9割、シーア派が約1割だそうです。スンニ派はサウジアラビアを中心としており、経典はコーランとハーディスという学術書物に従っており、経典が宗教の基本であります。比較的戒律が厳しい宗派で、指導者は必ずしも世襲される必要はないと考えています。これに対しシーア派はイランが中心で、イスラム教の預言者ムハンマドの血縁を重視している宗派で、ムハンマドの子孫及び血縁がベースとなっているそうです。
次に民族問題の一つとしてクルド人問題があります。クルド人は国家を持たない世界最大の民族といわれております。一般にクルド人はクルディスタンと呼ばれ、トルコ、イラン、イラクにまたがった山岳地帯に居住する先住民族であります。
第一次大戦後、イギリスとフランスの思惑により、トルコ、イラク、シリア等に分断され現在に至っています。その数2500万人とも3000万人ともいわれており、彼らの悲願はクルド人の国家を建国することだそうです。よくテレビで放映されますが、ISイスラム国に対し、クルド人の女性兵士が勇敢に戦う姿をよく見かけますが、美人軍団としてISも恐れている統率のとれた軍隊の様です。
最後ですが、シリア難民についてお話し致します。シリア難民は、2011年から始まったシリア紛争により、国民の約半数の1170万人を超えるシリア難民が発生しています。そのうち国外へ逃れたシリア難民は約410万人で、世界の避難民の約5分の1を占めると言われております。
シリア難民の主な避難先は、周辺国のトルコ、レバノン、ヨルダン等で避難国の約9割を占めますが、難民の爆発的な増加で難民キャンプに入るのは難しく、欧州を目指す難民が増えています。欧州と言ってもシリアからドイツまでは直線距離でも3000㎞以上あり、命がけでドイツに渡れたとしても極右勢力の難民排斥デモや受入れ施設への放火、襲撃が後を絶たないそうであります。
以上3点位はイスラムの基礎知識としておさえた上で鎌田先生のお話を是非聞いて頂きたいと思います。
いよいよ開催日が迫ってまいりましたが、ご協力の程宜しくお願い致します。

本日は茅野国際クラブのお話をしたいと思います。昨年行ないましたタイ ランシット校との交流事業にもご協力頂きました。
茅野国際クラブ、正式には「NPO茅野国際クラブ」といいますが、以前卓話の講師をご紹介して頂いた、河西頼子さんが現会長さんです。発足は1987年で、発足してから29年が経過しております。来年で30周年を迎えます。実は私も茅野国際クラブのメンバーでして、当クラブの栁澤孝男さんもメンバーです。活動として有名なのは、茅野市の姉妹都市であるロングモント市との交換学生事業を行っており、最初から数えると約200名以上の茅野市の学生をショートステイさせている実績をお持ちです。他にも①外国人の健康診断のお手伝い②外国籍市民との交流会も事業として行っていることから、今後もロータリーとして相互協力出来るのではないかと考えております。
随分前になりますが、茅野国際クラブの事業で、信州大学の留学生を1泊ですがお泊めしたことがありました。その学生はベトナムからの留学生で工学部に所属されておりましたが、夢は何かと私の両親にたずねられたのですが、「それは、ベトナム語から日本語に直接変換できる翻訳機を作りたい」との即答でした。当時は一度英語に変換しないと直接変換出来なかったとのことでしたが、彼は国を背負って来ているのだなと大きな感動したのを覚えております。
ロータリークラブには国際奉仕、国際交流の2つの委員会がありますが、是非他団体とも相互協力出来ればと考えております。
現在当クラブでは米山奨学生の王さんのカウンセラーを北原享さんに引き受けて頂いております。又、来年度は当クラブ会員桑澤一郎さんのお子さんである桑澤太郎君がショートステイで海外に行く予定であります。当クラブでも全面的に協力致しますが、茅野国際クラブにもお声掛けをして頂ければ、来日する交換学生のお相手が出来るのではないかと考えております。
最後になりますが、昨年秋、タイの交換学生をサプライズで「CHUKOらんどチノチノ」に連れて行きましたが、大変喜んで頂きました。
今後世界との交流が増々盛んになると思われますが、茅野ロータリークラブの高齢化が進む中、若い世代の皆さんと交流できる「仕掛作り」が大切ではないかと思います。
以上で会長挨拶と致します。